ゆきんこの徒然日記

日々の出来事や思ったことを日記にして書いています。エッセイも時々書きます。

インチキ宗教に殺された

その日、学校から帰って来ると家の前に人だかりが。知ってる顔の近所のおばさんが、「おじいちゃまが大変!」と。救急車が来て病院に運ばれて行ったと、教えてくれました。

どうしたものかと、オロオロしてたらその内、二つ上の兄も帰ってきて、二人で病院に走りました。
病院には母と、診療室の看護婦さんとがいたけど、祖父は集中治療室に運ばれたきりで会えないと。

その夜遅く大阪から駆けつけてきた父も加わっておろおろするばかりの夜を過ごしました。
明け方に祖父は目を覚ますことなく息を引き取りました。

脳溢血、脳梗塞だったそうで意識を取り戻すことはなかったのです。
父も母も看取ることは出来ませんでした。
あんなに元気だった祖父の死が信じられなく、私は悲しむ余裕もなく呆然自失状態でした。

 後に、看護婦さんから当日の出来事を詳しく聞いて私たちは何が起きたのかを知ったのです。
 祖父は診療中に患者と口論になり、その患者を追い返した後、気分が悪いから少し休憩するといって隣の自宅に帰ったそう。

 次の患者が待っているし、30分経っても帰って来ないから心配した看護婦さんは様子を見に来たのです。

 前に書いたように祖父は宗教に関心を持っていたから宗教に関する講演があると、その度に聞きに行っていて、祖父のことは有名になってたのですね。

そうでなくてもいろいろな新興宗教の勧誘に悩まされていて、祖父は迷惑を受けていたのです。
 大抵は母が勧誘者と応対というか玄関払いしていて祖父が応対することはなかったけど、母から聞いて怒っていました。

 その悪質な新興宗教の勧誘者は、患者の振りをして祖父に面会し、祖父と口論になったのです。
 普段から血圧が高かった祖父はその偽患者を追い返した後、気分が悪くなり自宅に休憩しに行ったのでした。
 次の患者を待たせていて、なかなか帰って来ない祖父を心配した看護婦さんが様子を見に来て、自室のロッキングチェアに座ったまま顔を伏せている祖父を見つけ、異変に気づき救急車を呼んだのでした。

 私は宗教すべてが悪いとは思っていません。
でも、インチキな新興宗教は心の底から憎みます。
オウムは論外ですね。
 韓国に本部を置く統一教会や、歪んだキリスト教を名乗る新興宗教とか、あまりにも多くのインチキ宗教がこの日本にはびこっていて私たちに害を与えています。
 祖父は言っていました。みんな布教の名のもとに人の財産をむしる黴菌みたいな輩だと。
 祖父はその黴菌に殺されたのだと思っています。