いや~なOLさん
今、岡山に来ています。
泊まっているのは、ネットで検索して予約したビジネスホテル。
今日の仕事が終わって、オフの時間なのに、ホテルの外には一歩も出られません。
夕方近く、ここにチェックインして、夕食がてら街を散策しようと外へ出たら、道の角かどに白服のお兄さんや、赤いドレスの女性達が立っている。
その正体はよく分からないけど、怪しいし、気味が悪い。
恐いから、ホテルに戻って食事することに。
ホテル内にはレストランはなく、尋ねたら、隣の割烹がレストラン代わりだと。
この割烹にはフロントから通路を通って行ける。
こじんまりした造りの小料理屋という感じ。
女将がカウンター席へ案内してくれた。
お座敷もいくつかあるけど、お一人さまだからカウンター席で十分。
メニウは会席料理だけ。
5千円と7千円と1万円の3種類のみ。
出張旅費では赤字だね。
でも仕方ない。5千円の会席にした。
お酒も、えい、と灘の生一本を。
女将のお酌で、付きだしで飲んでいると、女将が、
「慣れた手つきですね」とお世辞を。
「美味しいお酒ですね。それに素敵なお猪口で、お酒が美味しいです」
なんて会話していたら、男女のカップルが入って来た。
「あれ?」と思った。
男性の方はさっきロビーで新聞を読んでいた50年配のおじさま。
でっぷりしていて、サラリーマンには見えない。中小企業の社長という感じ。
さっきは一人だったのに連れがいる。
私と同じか、もう少し若い20代後半の女性。
カップルとしては不釣り合い。如何にも通勤帰りのOLといった感じ。
私の勘は「不倫!」と信号を発していた。
嫌なOL。同じOLとして恥だよ。
社長風のオジさまが仕切っていた。
何と1万円のコースの会席です。
常連だった。
板さんや女将と親しげに話している。
そして二人は恋人然と、いちゃついている。
嫌~な感じ。
でも、仕事後の「お疲れさま会」をしているのだと思おうとした。
でも、OLさんがルーム・キーをバッグに入れたのを見てしまったの。
「あ~あ、こんなホテルに泊まるのではなかった」と、後悔しているの。
ネット検索したホテル情報だから内容までわかんなかったの。
今、ホテルからは出られないし、何にもすることがないからネットしています。